薬王堂気まぐれ通信使№804  2019-9-29
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

今日はヒコビア会が共催する植物観察会に同行して安芸高田市にある香六(こうろく)ダムに行くことにしました。
広島県中部の分かりにくい場所でした。


香六ダムは昭和39年から建造された農業用ダムで高宮町の管轄となっています。
白木街道を三次方面に進みました。

途中、昨年(2018-7-7)の大水で流された芸備線狩留家の鉄橋の様子を見ます。


工事中の芸備線架橋工事


数年前はヒガンバナの咲く穏やかな風景が見られましたがそれどころではなさそうです。
それでも線路沿線にはヒガンバナが花盛り、ジーゼル機関車の通らない線路は赤くさびていました。


稲は収穫前のんびりとした風景を楽しみながら香六ダムに到着します。
指導者説明により珍しい水生植物が自生しているとの事でしたがよくわかりませんでした。
ツクシノイヌノヒゲ・サワトウガラシは珍しいとのこと!
その他、アゼムシロ・キカシグサ・ミズマツバ・アゼトウガラシ・ヒメクグ・カヤツリグサなどがあるとのこと、、、
熱心に採集されていた指導者を通り過ごして目につきやすい動植物を見ることにします。
クモがカマキリと対峙していました。
どちらが強いのか?
気がついた植物を記載しています。


ヒヨドリバナの咲く香六ダム


ヤマハギ? (ツクシハギ?)
クロモジ
ナツツバキ
タカノツメ
ガンクビソウ
ナガバノコウヤボウキ(1年葉) (二年葉)
アオハダ (樹皮)
ヌルデノミミアブラムシの虫癭 (五倍子)
虫癭の外殻はタンニンの殻で保護されており中にたくさんのヌルデノミミアブラムシの幼虫が樹液を吸いながらうごめいていました。
ヌルデはウルシ科の樹木ですがひどくかぶれることはないようです。


ヌルデに付く五倍子


虫癭を乾燥させるとタンニンが主成分の硬いかたまりとなります。
これを五倍子と呼び鉄くずと一緒に加熱して黒色の色素を取ります。
昔は既婚の女性がお歯黒(鉄漿)として利用していたという・・・
安価なものではキブシからも鉄漿を製作していたらしいですが詳しくは分かりませんでした。

アキチョウジ
ミヤマガマズミ
チゴユリ
オオウラジロノキ
ショウジョウスゲ
ハンノキ
キキョウ
アテツマンサク
ナメラダイモンジソウ
サイゴクキツネヤナギ
ワレモコウ
ウメモドキ
オオミズゴケ
イヌエンジュ
アシボソ
ササガヤ
ノガリヤス
イヌトウバナ
シュンラン
イナカギク
シロイヌノヒゲ
ハリガネワラビ
キクバヤマボクチ
リンドウ
アキノタムラソウ
シラヤマギク
ナツハゼ
ホオノキ
ヤマコウバシ
などなど・・・


香六ダム



香六ダムは穏やかな水面を保っていました。
帰路、田んぼの脇道にウマノスズクサが繁茂していました。


刈り取り前


その葉を食草とするジャコウアゲハの幼虫が蛹になる準備をしています。
そろそろ秋も深まります。
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